JR岩見沢
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公開:2010/02/09

更新:2010/08/26

三脚直下の撮影について

光の条件が良ければ真下の撮影は手持ちでも大丈夫ですが、暗い場合や、 HDR撮影の時などは、三脚に固定して撮影します。以下は現在の私の撮影方法です。 画像をクリックすると少し大きめの画像が見られます。

三脚の設置

主光源に三脚の開いた脚を正対させる

その場の主光源に三脚の開いた脚を正対させて設置します。真下を撮影するときは、 主光源に対して三脚位置を後退させて、後ろ足のあった位置を前足で挟むように 撮影しますが、その時、脚の影を写し込まないための工夫です。

四方から光が来ていて影が何本も出るような場所でも、一番濃い影をもたらす光 を見極めると、後の修正が少し楽です。


カメラ位置をマークする

サゲフリでカメラ位置をマーク

パノラマ雲台を真下に向けた状態で、サゲフリでカメラ位置をマークします。 サゲフリは真下を撮影するときの高さの目安にもなります。 私のサゲフリはピアノ線と鎖と釣りのオモリ、マーカーは大きな座金です。 余裕があれば、三脚の後ろ足の位置にもマーカーを置くと、 三脚を後退させる時の目安になります。

この後ろ足のマーカーは結構大切で、この撮影の時は影に合わせて 三脚を後退させたのですが、影の移動速度は思った以上に速く、 パノラマ撮影開始時点とはかなりズレていたことに、bottom 画像を 修正する時点で気が付きました。

今日の格言:雲も速いが、影も速い

雲台にカメラが付いていないと、異様な光景ですね。ちょうどこの撮影の時、 おまわりさんから「こんにちは」と声をかけられました。私がスーツを着て いなかったら、「なにされていらっしゃるんですか」とでも聞かれたかも しれません。


真下を撮影

サゲフリを付けて、マークの位置まで三脚を後退

おしりの水準器

全周の撮影が終わったら、パノラマ雲台を−20度にして、 土台の雲台を前へ70度倒します。パノラマ雲台のおしりに水準器が ついていると便利です。

このおしりの水準器を付けたことで、雲台のブレや振動を感じることが 出来るようになりました。今までは、クリックストップをあてにしてオラオラで 回していましたが、静かに回すようになりました。

サゲフリを付けて、マークの位置まで三脚を後退させ、高さを合わせて真下を撮影します。 シャッターを切る前に、マーカーを撤去することをお忘れ無く。私はたまにやります。


撮影画像

撮影した画像

bottom 画像と後退した三脚の位置関係

撮影した画像と、bottom 画像と後退させた三脚の位置関係の画像です。

後ろにのびた影は、消えません。この影を消すのは、根気との勝負です。


撮影方法その2

最近では、よりお手軽な方法で撮影しています。

まず、真下をパノラマ雲台もろとも撮影します。 三脚の近くに立体物がある場合は有効だと思います。 (アスファルト、コンクリート、草地、土、砂など、 適当な画像処理でも行けそうな場合は撮影しない場合もあります。)

次に三脚をずらして、三脚が設置されていた場所を撮影します。 お使いの機材や操作の慣れで色々な方法があると思いますが、 私は以下の手順でやってます。

  • パノラマ雲台を、−40度に設定。
  • ベースの雲台を前に50度倒してカメラが真下を向くようにします。
  • 次にパノラマ雲台を、−30度に設定。
  • 三脚のエレベーターを目一杯上げる。
  • 三脚の後ろ足の位置よりも10cm程度後ろに三脚位置を後退。
  • 三脚の後ろ足を少し伸ばしてカメラが真下を向くようにします。
  • 撮影。

bottom の修正

上記「適当な画像処理でも行けそうな場合」は、上の撮影画像を hugin で 処理することが出来ます。コントロールポイントさえあれば繋ぐことが出来ます。

三脚近くに立体物がある場合や、石畳、タイルなど幾何学模様の場合は hugin での処理を諦めて、正距円筒画像から6面に切り出した bottom 画像を 上の撮影画像で修正し、6面→正距円筒変換を行うようにしています。

修正の実際

ここでは PhotoShop を使って、立体物がある場合の修正を お見せします。 左の bottom 画像を右の画像を使って修正します。 上下の欄干の隙間から見える景色が全然違いますね。 そのままでは使えません。


大きさ・傾き・明度を揃える

まず、修正用の画像を bottom 画像へドラッグ&ドロップして、 「編集|自由変形」で大体の大きさと傾きを揃えます。 この例では、コンクリートとアスファルトの境界と左中の赤い丸点 が合うような大きさにしています。

次に「イメージ|色調補正|レベル補正」で大体の明るさを整えます。


パーツを作ってはめ込んでいく

上で修正された画像のレイヤーは、そのまま加工して使うのではなく、 画像修正に必要なパーツを作るための元データとして利用します。

  • 元データのレイヤーを非表示にする。
  • 修正したい領域を、多角形選択ツールで選択します。「ぼかし」は1ピクセルが良いでしょう。
  • 元データのレイヤーを表示する。
  • 選択領域をドラッグして元データ上の都合の良い場所へ移動させます。
  • コピーしてペーストすると、修正したい場所にぴったりの新しいレイヤーが出来ます。
  • 出来上がったパーツを移動します。
  • 必要であれば周辺をぼかしたり、明るさ色を整えます。

以下は、作ったパーツと修正された画像です。


幾何学模様も同じ

タイルや石畳なども上記と同じ方法で進めることができます。 あまり欲張らずに、パーツを1枚1枚、処理していくのがコツだと思います。

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